現代ではダンヒルといえば高級ファッションブランドとしての認知の方が高いと思いますが
そもそもは先代の馬具の製造業から一転して1907年に小さな煙草店を始めたことがルーツとなっています。
まずは顧客の好みにあわせて味と香りを調合したパイプ用のきざみ煙草を作り販売しました。
当日はメシャムパイプやひょうたんで作ったパイプが主流となっていましたが、耐久性に問題がありました。
ダンヒルはこれに注目し、ブライヤーを使ったパイプ製作に乗り出します。
ダンヒルのブライヤーパイプ
ブライヤーパイプはヒース木かブライヤー木の根元を素材していおり、これらの木は主に地中海岸を産地としています。
耐久性に富んでいて軽く、非常に美しい木目が特徴となっています。
ダンヒルはその中でも良質な素材だけを使ったパイプ作りを続けています。
ダンヒルのパイプには白い点があります。
これは商標にもなっていて元々はパイプの雁首の上下を区別させるために付けられた模様でしたが
それをトレードマークとしてダンヒルは採用しています。
ダンヒルがブライヤーパイプを作り始めたころ、少数派ではあったものの女性のパイプ愛好家も存在することを注目し
女性向けの巻煙草用の長いパイプを作ります。これによって女性のパイプ愛好家が一気に増加し、ファッションとして認知されるようになりました。
ダンヒルパイプの刻印
同ブランドのパイプを所有されている方はご存知の通り、本体の刻印が入っています。
これは主に年式とシェイプを特定することが出来ます。年式によって桁数が違ったりしますが、たとえば4桁の刻印が入ってる個体については
1桁目がボウルのサイズ、2桁目がマウスピースの形、3~4桁目についてはシェイプの種類を表しています。
パイプのフィニッシュはそのまま刻印で表記されているものや頭文字だけ記載されているものがあります。
たとえばRと書いてあればルートということになります。
この刻印を追って仕様の違いやヒストリーを楽しむというのもダンヒルのパイプ独特の魅力といえるのではないでしょうか。